ご挨拶

日本小児ストーマ・排泄・創傷管理研究会代表世話人 金森 豊

日本小児ストーマ・排泄・創傷管理研究会代表世話人の金森豊と申します。本研究会会員を代表してご挨拶申し上げます。

本研究会は、1987年に日本小児ストーマ研究会として発足いたしました。当時は、主に小児の消化管ストーマや尿路ストーマの造設と管理について研究する会でした。小児ストーマに使用するパウチなどの用品も十分にそろっていない環境の中、様々な工夫を凝らした管理法が議論されておりました。その後、対象とする病態が拡がり排泄に困難を有する患児の治療や管理についての検討も必要と認識され、2002年には、日本小児ストーマ・排泄管理研究会と名称変更されました。
さらに最近では、小児における褥瘡の発生も話題となり、創傷管理に関する対応も必要と考えられるようになり、2015年に、さらなる発展を目指して、日本小児ストーマ・排泄・創傷管理研究会、と改名されて現在に至っております。

本研究会は、小児外科医、小児泌尿器科医、皮膚排泄ケア認定看護師を中心とする看護師などの多職種が参加し、多方面から小児のストーマ・排泄・創傷管理に対する提言や新しい治療法の模索、工夫が議論されております。さらに、ストーマ用品を供給していただいている多くのメーカーの協賛を得て、より優れたデバイスの開発や管理法の向上に関する検討が行われております。毎年開催されます学術集会は、2017年には第31回を数え、毎年活発な議論が交わされております。

会員を中心とした委員会活動も盛んで、毎年開催されております日本小児ストーマ・排泄・創傷管理セミナーは学術委員会が中心となり今年第22回が東京で開催されました。多くの学術委員や実行委員が参加し、小児の管理に関する講義や実習を行って最新の治療や管理法を全国に広めていく重要な役割を果たしております。また、装具等検討委員会では、ストーマ・排泄・創傷管理に関する全国調査などを施行し、その結果から新しい装具の開発を進めております。

これからも更なる発展を目指して、新しい委員会の立ち上げや、さらなる幅広い職種の会員を募集し、本研究会の趣旨に合致した充実した活動を進めてまいります所存でございます。

本研究会の意義や趣意に賛同される多くの方のご参加をお待ち申し上げますとともに、会員一同ますます本研究の発展に向けて努力してまいります所存でございますので、ご支援、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。



2017年10月吉日